いわき市内において、
「自家採種」や「株分け」により、
今日まで世代を越えて受け継がれてきた
「在来作物」のことです。
収穫した作物から種を採り、次の年に蒔き、
そしてまた収穫して種を採る。
そうした営みにより、長い年月をかけて
その土地の気候や風土に馴染み、
人々の衣食住を支えてきたことから
「地域の知的財産」あるいは「生きた文化財」
ともいわれています。
近年、この伝統野菜を見直そうという取組みが
全国各地に広がっており、いわき市は、
この希少な作物の魅力を発信するとともに、
次世代を担う子どもたちに継承するため、
伝統野菜を活用した農業振興を推進しています。



一般的な野菜とくらべるとユニークな見た目や名前、特徴を持つものがあります。
- 酒徳利のような面白い形の芋
- 太くて短く下半分が白色のきゅうり
- 娘を想う親心が名前の由来となった小豆 など
独特な風味、香りや食感、素材本来の旨味や甘味など、地域の伝統食には欠かせない食材となっているものがあります。
昔ながらの農法による露地栽培で、特定の地域や季節が限定されているものがあります。
そのため、旬の時期やその地域ならではの風土を感じることができます。
主な生産地
いわきとっくり芋 | 平下神谷 |
---|---|
大久じゅうねん | 大久町 |
むすめきたか | 三和町ほか |
小白井きゅうり | 川前町 |
山玉おくいも | 山玉町 |
さとまめ | 田人町ほか |
旬のカレンダー(収穫・出荷の最盛期)
市内農家への聞き取り調査
平成22年度~27年度において行った市内農家への聞き取り調査により、本市において昔から栽培されてきた在来作物およそ70種類を図譜にまとめました。
(※詳しくは、関連サイトをご覧ください。)
関連サイト:「いわき昔野菜図譜」
プロの料理人等による伝統野菜の特徴を活かしたレシピ紹介
市内料理人による新しい調理法や生産者ならではの昔ながらの食べ方等、伝統野菜が持つ独特の風味や旨みを活かしたレシピを多数ご紹介しています。
(※詳しくは、関連サイトをご覧ください。)
小学生を対象とした伝統野菜教室
郷土愛の醸成や食文化の継承を目的に、久之浜第二小学校・三和小学校と連携し、地域で栽培されている伝統野菜の栽培~収穫・調理までの一連の作業を体験してもらう伝統野菜教室を実施し、地産地消を推進してきました。
※現在は、同校の主催事業として継続実施されています。
伝統野菜マルシェや伝統野菜フォーラムの開催
いわき伝統野菜の認知度向上及び消費・販路拡大を目的に、市内直売所等と連携した直売会や農業者及び関係機関等を対象とした先進事例等の講演会等を開催してきました。

地元農業高等学校との連携
令和3年度より、福島県立磐城農業高等学校と連携し、いわき伝統野菜の種の保存と栽培技術の継承に向けた栽培実習や培養実習を行い、若い世代から 次の世代へ繋げる取組みを行っています。



